2014年8月9日号 週刊ダイアモンド 選・評 笹井裕子さま 

『なぜ私たちは他人の目を気にしてしまうのか』は、社会学、心理学から演劇までの多彩な知識を駆使した「他人の目」の複合的考察が面白い。日本人は世間体をとかく気にする国民である。加えてインターネット空間という「変容した世間」の出現により新しい「他人の目」も生まれている。そんな中、「他人の目」に振り回されず楽に生き抜くためには、「気にしつつ、気にし過ぎず、他人の目を利用していく」ことが求められるのだろう。“人に見られるプロ”である役者の姿が参考になる。